ユダヤ・キリスト教が去ったあと、その巨大な空白を埋めるもの-11月26日文亨進様【英語説教】ポイントその3

The Unmovable Kingdom   November 26  2017   Rev. Hyung Jin Moon   Unification Sanctuary  Newfoundland PA on Vimeo.png

 「揺り動かされない王国」

The Unmovable Kingdom

2017年11月26日

翻訳:BAMBOOS

(Vimeo 1:08:14)
ニーチェは、「自分で自分自身の価値を作り出さなければならない」と言うような思想家になりましたが、警告していました。キリスト教に由来する、神の理想という欠かすことのできない基本的な意味を持つ構造を取り除くなら、私たちはみな、理性的になることはなく、完全な破滅がもたらされると考えていました。そして、20世紀に何百万もの人が殺されると予測していたのです。

なぜなら神様を取り除いたことで、何か別のもので置き換えなければならず、病的なサイコパス的な思想が出てきて取って代わるからです。そして実際にそれが起こり、ニーチェはそれを1800年代に予言していたのです。

(Vimeo 1:12:56)
この西洋文明、または理性的な言説の不可欠な基本的構造が置き換えられるとき、それはニヒリズム(虚無主義)によって置き換えられます。つまり、意味のあることは何もないという大きな絶望です。私たちは、大きな岩の上に浮かんでいるだけの進化した猿だというのです。何をやっても無意味だということです。

この限りない失望のサイクルは、途方もない苦痛、苦悩、霊的な不満を生み出します。そして他方では、病的でサイコパス的な過激な思想が出てきます。それは権力に焦点を当てたものであり、最終的にはマルクス(主義)ということです。「宗教はアヘンだ」ということです。

そして、これによって基本的な構造が置き換えられると、新しい形態の思想のようなものを持つようになりますが、それは実際にはカルトのような、宗教のようなものです。

それは国を支配することを求め、中央集権化を求め、すべての銃を自分たちのものにして国民を武装解除し、自分たちの思いのままに行うことができます。

彼は、このような形而上学的な根本的で基本的な構造のことを、神の理想として言及しています。それはユダヤ・キリスト教の神の理想です。このロゴスと、すばらしい知性を持った賢い存在が、私たちの住むこのすばらしい宇宙を創造したということです。彼はそのように言及し、このような集合体を夢のようなものとして例えています。夢の国、または夢の世界と呼んでいます。

(Vimeo 1:18:48)
彼が夢の世界と呼ぶもの、つまりユダヤ・キリスト教の枠組みを取り除いたとき、その巨大な空白ができます。西洋文明に対する大きな失望も生まれます。職場に行って、その仕事が自分を定義することになります。どのような仕事であるか、その仕事が価値を生み出すようになります。「母親や主婦なら価値がない」とされ、それらはすべて、惨めな昔ながらの奴隷の役割とされます。「仕事をすれば価値がある」「大企業にいれば価値がある」「管理職になれば価値がある」と言って。すると何が起きるでしょうか。女性は落胆します。同じように幸せにはなりません。

女性の心は、常に戦うことが組み込まれているわけではないからです。冷たく無感情であることが組み込まれていません。組み込まれているのは、暖炉や子供たちのそばにいることであり、その間に男性が狩猟に行っていました。

(Vimeo 1:22:33)
私たちの法律制度と、論理と理性そして証拠を求めるようなやり方の基礎となっている、基本的なユダヤ・キリスト教の宇宙的な枠組みを取り除くと、どうなるでしょうか。それらは独裁的な階級組織ではなく、能力に応じた階級組織を作り出すのに役立つものです。

自由と責任の国であれば、パレートの法則からも、人々はそこに留まりたいと思います。盗まれたり、強制的に税金を取られたりすることがないからです。それによって全員に富が生み出されます。海水面が上がればすべての船も上がるのと同じです。船の大きさに関わらず、すべての船が上昇します。

しかし、マルクス主義や共産主義では、悪意を持った被害者意識があり、「ほら、あの人はあなたよりもっと稼いでいる。それはあなたから盗んでいるからだ。力を貸してくれたら取り返してあげよう」と言うのですが、これが社会主義と共産主義の嘘なのです。若者はそこにはまってしまいます。蛇の誘惑のようなものです。

ですから民主主義は歴史的に、約300年を一つの時代の区切りとして必ず崩壊します。それは、ある時点で多数派が支配するからです。共和制には多数派が消し去ることのできない権利があります。ですからアメリカは民主主義ではなく共和制なのです。共和制では、少数派はいつも多数派から保護されます。

なぜなら建国の父がアメリカを発見したとき、彼らは少数派だったからです。クエーカー教徒などの様々な教派がカトリックに迫害され、「異端だ」と言われていました。私が言われているのと丁度同じように。それは苦になりません。私たちを殺しに来ようとするようなクリスチャンはいません。

(Vimeo 1:30:33)
人間には目的が必要です。そのように組み込まれています。私たちは目的を求めるのです。神様には目的があります。私たちには、一時的な喜び、一時的な願望の達成を超えるものが必要です。

西洋の中産階級以下の人は、3万ドルでも4万ドルでも、それ以上のお金が増えても、何の問題も取り除かれることがないという調査結果があります。超お金持ちの人々から、中産階級、中産階級の下層の人々を調べても、何の違いもなかったというのです。離婚率も同じ。親子間の争いも同じ。病気にかかるのも同じです。お金では解決しないということです。

左翼は常に資本主義に依存しています。「自由市場とはお金のことだ」と言っています。お金にとても焦点を絞っているのです。貧困の解決には、連邦政府の政策にもっとお金が必要だと言います。犯罪減少のために何が必要かと言えば、連邦政府の政策にもっとお金が必要だと言います。中退率の改善にも、連邦政府の政策にもっとお金が必要だと言います。

もう一人の心理学者であり思想家として、現代の西洋の心理学的霊的な状況に影響を与えた人物として、カール・ユングがいます。彼もニーチェの弟子でした。

ユングは、人は夢の中で生きているようなものだと言っていました。神話的、叙事詩的な夢です。フロイトは無意識について、副人格が漠然と一つにまとまったものだと言っています。おかしいとは思いませんか?それでそれぞれの人格に、それぞれの意思と願望、理性があり、それがすべて一緒になったものだというのです。

しかし、ユングはニーチェに同意していません。ニーチェは自分で自分の価値を作り出せると言っていました。神を排除して、何が正しくて何が間違っているのかを集合的に決めなければならないと言っていたのです。私の場合、仏教をやめた理由がそうでした。

仏教が主張する阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)の悟りの境地は、善と悪を超越したものです。つまり、自分で善悪を判断するということです。善悪を自分で決めることはできません。それは、ヒトラーになるということです。神様の本質が、何が全で何が悪かを決めるのです。神様は真実であり、うそつきではありません。神様は泥棒ではなく、誠実です。

ユングは、自分の価値を生み出してやがて超人となると言ったニーチェに同意しませんでした。それは、あらゆる異教の思想が最終的に向かう危険な思想です。道は二つしかありません。ですからイエス様は、「私が道であり、真理であり、命である」と言われました。イエス様の道か、それ以外の道です。それ以外の道はすべて、超人という同じ山へと向かっています。

ユングはそれに反対し、それを行えば途方もない災難が起きると言いました。そして実際に起こったのです。

「人間は、意識の管理を超えたものに深く影響されている。」興味深いことです。潜在意識という考えでは、基本的に自分の支配を超えたものによって支配されているということです。考えてみてください。これらの副人格が、自分の意識の支配なしに、あなたを支配するということです。絶え間なく戦い、つかもうとしているのです。

私たちの人格の中には、昔から天使とか悪魔とか呼ばれるものがあり、心や精神の中で戦っています。サタンの誘惑といったようなものです。このような悪魔と関わっているのだということが分かっています。

人間の本質は、いつも幸せを感じる理想郷のようなものではありません。すべての人間が苦痛を感じ、実際に善ではなく悪意に傾いています。

ユダヤ・キリスト教の文化を取り除けば、その空白はニヒリズムとなって、「善を行う目的は何か?何もない。みんな結局死ぬ。雄ライオンが複数の雌ライオンと交尾しないと言うのと同じような意味しかない」ということになります。もし、進化生物学を信じるのであれば。

人間は、意識の支配を超えたものから深い影響を受けています。キリスト教では、目に見えない霊的な世界がある、と言っています。霊があり、悪魔がいます。イエス様の行ったミニストリーの33パーセントは悪魔を追い出すことでした。

それからユングは、夢と神話という考えに入っていきます。「夢は思考と同じように、不確かな世界で何かを形作ろうとする試みである。」思考はどこから来るのでしょうか。心に浮かぶ考えはどこから来るのでしょうか。自分から出たものだという確信がありますか。どの人格から?どの副人格から?その副人格はどこから?どこからやってきて、あなたの灰色の物質を支配するのでしょうか。どうやってあなたのしわの拠った灰色の脳を支配するのでしょうか。

思考と同じように夢も、無意識の心のようなものから泡のように出てくるのだというのです。それは支配できるものではなく、自分で作りだしているのではありません。

夢を解釈する人がたくさんいて、記憶のようなものだとか、再生しているようなものだと言いますが、夢は、筋の通った構造をもっていることがたくさんあります。非常に明確な経路を持っている場合があります。夢に参加することができる場合もあります。始めと終わりがあることも多いです。必ずというわけではありませんが、非常に一貫していて筋道がある場合も多いのです。昨夜のことですが、私は夢の中で、「神様、あなたはこの夢で何を悟らせたいのですか」と尋ねていました。夢の中にいるということが分かって、そう言うことができたのです。

 

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ユダヤ・キリスト教が去ったあと、その巨大な空白を埋めるもの-11月26日文亨進様【英語説教】ポイントその3」への1件のフィードバック

  1. の発言:

    二代王がユング思想を継承発展させることを希望をします。シンクロニシティやグノーシス主義について解明されることを期待します。

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