真実性に欠いた報道が蔓延している「鉄のつえの王国」本翻訳 第3章(後半)(その7)

鉄のつえの王国      文亨進  著

第3章

西側世界の内乱  Civil War in the Western World

前回の話の最後から)
これらのイデオロギーでは、国家は悪者とみなされた者達を排除する正当な機関とみなします。主流メディアは政府の計画した大量殺戮に加担しました。国のイデオロギー、大義に賛同しているジャーナリストたちは、国の行為を、どんな方法を使っても良く描き出すのです。

・・・・・・・

ひとつ恥ずべき例として、ニューヨーク・タイムズ特派員のウォルター・ドゥランティを挙げることができます。彼はソビエト連邦の「革新的」な共産党指導者を讃える一連の記事を書いて、1932年に権威あるピューリッツァー賞を受賞しました。ドゥランテイの記事はウクライナ農民約4百万の(スターリンによる)強制された餓死について、ニューヨーク・タイムズの読者を欺きました。

残念ながら、全体主義の大義や政府についての真実性に欠いた報道が蔓延しています。最近の例でいうと、かつては豊かな国であったベネズエラで起きた、飢餓と栄養失調による多くの国民の苦しみと大量の死者に関する報道です。民主主義的な反体制派が選挙人名簿の監査を嘆願したにもかかわらず、社会主義者のウゴ・チャベスは、テログループのヒズボラだけでなくイラン政府、シリア政府の助けを借りて秘密(警察)のネットワークをつくり出しました。それに止まらず、キューバの秘密警察まで連れてきてベネズエラ市民をひそかに監視したのです。

チャベス独裁の後継者、ニコラス・マドゥロはキューバ、イラン、ロシア、シリアから支援を受けました。民主主義的反体制派を排除する策が講じられ、共産主義体制の支持者だけにしか食料を供給しないということまでしたのです。ハイパー・インフレーションと価格統制は危機的な物不足をもたらし、基礎的な医療用品すら店の棚から消え、人々は簡単に治療できる病気でさえ死にかけています。


ファシストは気に入らない民族集団の人間性を奪います。共産主義者は、「アンチ・ファシスト」を自認しながら、自分たちの政策に協力しない者たちを「労働者階級の敵」となじります。

二つのイデオロギーが共に見落としていることは、どんな民族や階級にも、極端な善人も極端な悪人も存在するという事実です。自分たちのグループ、階級、民族を自己崇拝することは、神を畏れぬ考えであり、その結末は、道徳的な人なら誰も望まない血塗られた歴史の跡を残してきたのです。

その一方で、2018年の始めに発表された報告は、「キリスト教徒はいまだかつてない迫害に直面している」と警告しています。「迫害され、忘れられ(Prosecuted and Forgotten)」(訳注:世界各国のキリスト教徒の迫害を調査報告している団体ACNの報告書)では今のままキリスト教徒に対する暴力が継続するなら多くの国のキリスト教徒は生き残れないと警告を発しています。この報告書は北朝鮮を含む世界各国での「言語に絶する暴虐」ぶりを浮き彫りにしています。北朝鮮ではキリスト教信者は「強制的な飢餓、中絶、また報告書によると信仰の強いものは十字架につるされて火あぶりにされ、スチームローラーで轢き殺される者もいる」といいます。

Aid to the Church in Need Persecuted and Forgotten

報告書は続けて:

(報告書から引用)

他のどの多宗派よりもキリスト教徒が迫害を受けているだけでなく、非常に酷い迫害を受ける信徒が増加し続けています。中東での迫害はもっぱらイスラム過激派によるものですが、ナイジェリアでも、イスラム主義者ISISとも提携するボコ・ハラムによって2百万人近いキリスト教徒が追放されたという報告があります。
・・・この広範囲にわたる迫害。証拠から見て、西側諸国と貿易や戦略的なつながりのある国の体制が、迫害を受ける少数派、特にキリスト教徒のために西側諸国が影響力を行使するのが当然である(訳注:自国の反体制派に対する軍事介入を願う)としているように見える。
これ以上キリスト教徒を、戦略的ご都合主義と経済的利益のために祭壇の供え物にすることは許されない。

(報告書引用以上)

一方で、アメリカ人の大半はそのような現在進行中の、キリスト教徒や宗教的少数派への残虐行為の事実を全く知らないか、ほとんど知らないのです。大学のキャンパスでは、キリスト教徒や他の宗教少数派に対する大量虐殺に反対するよりも、多くの学生は、自分たちが気になる「自覚なき差別」(マイクロ・アグレッション)などのために闘っているのです。

人が現実の善と悪の存在が見えなくなるとき、闘う大義として新奇な世界、「ミクロ」の幻想を思いつくのでしょう。これは全体主義者にとっては喜ばしい知らせです。なぜなら彼らの飽くなき野望は、世界中のユダヤ人とキリスト教徒を追放し、ユダヤ・キリスト教的思想を排除することなのだから。3章終わり

つづく

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